つかないゲーム



「ふんふんふ〜ん♪」

部活帰りのは鼻歌を歌いながら、夕日に照らされ帰路についていた。
その手にはドラゴンクエストシリーズの新作、『ドラゴンクエスト8』が入っているゲーム屋さんのビニール袋を持っている。

 

「なんたって久しぶりのドラクエだもんねえ〜♪こりゃあファンとしてたまりませんなあ!奥さん!」

誰にしゃべってんだコイツは、という目で周りの近所の人に変な目でジロジロ見られる。

 

だがはそんなこと気にしない。

大スキなドラクエのためなら女を捨てても構わないと思っているのだから。

 

 

 

 

 

 

は普通の高校3年生の女の子。受験勉強は全くしていなかったりする。ちょっと天然だが、優しくて思いやりがあり、みんなに好かれている。と思う。

 

そんな天然な彼女でも、秘密にしていることがある。

それが『ドラクエ』だ。

 

 

 

彼女は前作『ドラゴンクエスト7』にハマってしまい、それから全シリーズをやり遂げよう!という目標を立て、何年かの短期間に全て目標通りクリアした。

 

 

普通に言えば、まぁいわゆるオタクと言うやつである。

 

さすがにオタクということを誰にも知られたくないは、家族にさえもそのことを秘密にしている。攻略本やゲームソフトは全てベッドの下にあるダンボールに入れたりなど、かなり徹底していた。なぜ彼女がそんなに必死になっているのかは、自分でさえもおそらく分かっていない。

 

 

 

 

 

家に帰り早速プレステ2の電源をつけ、ワクワクしながらはドラクエ8のディスクをいれ、コントローラを構え、あの堂々とした・・・序曲が流れるのを待っていた。だが、いつまで待ってもそれはない。

 

 

「あれえ〜!?なんでかなあ・・・。あのジャジャーンってのはどうした!?」 

は頭に疑問符を浮かべながら、テレビの下に置いてあるプレステに近づき、コンセントがちゃんと差さっているか確かめようとした。

しかし、触れた瞬間バチバチッと静電気のようなものが全身を駆け抜けた。

 

 

「痛っ!もうなんなのよ〜・・・。プレステ壊れたのか!?おーいプッレスッテさああああああん!!」

奇妙な声を上げながらプレステを叩き、テレビも叩こうとした、

その時だった。

 

 

 

 

ひゅんっ。

 

「・・・へぁ!?」

 

なんとの手は、真っ暗なテレビの画面に吸い込まれていた。次から次へ体がテレビの中へ吸い込まれていく。

 

「・・・やあああ!!」

だが、彼女の姿はもう部屋にはいない。当然、声は届いていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

ごはん時、呼んでも返事のないを不審に思った母親が部屋を覗く時まで、誰も気づいたりしなかった。

 

 

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あとがき
どうでしょうか?初の小説なんで文才全くないですが・・・w

主人公登場しませんでしたが、次からはちゃんと出ますので!!!!!
一応テレビの中へ吸い込まれて、その先は・・・、て感じです。

それでは次の小説でまた会いましょう(・∀・)

2008.05.19  UP
2009.05.17  書き換え